誕生日なので有給をとり、通勤時間帯に都心から海に行く、というやってみたかった行為を実行した。しかし鎌倉駅に着くと同時に雨足は強まり、少し歩いただけでずぶ濡れになってしまう。仕方なしに雨宿りをすること３０分。小雨になってきたので、パンを買って浜辺に向かった。もともと天気予報では雨だったのだけれど、このあたりにで海風を浴びて、浄化しないことにはやってられない日々だったのだ。まあ雨でもいいや、とやってきた。浜辺に着いた途端に雨は止んだ。とりあえず波打ち際を気のすむまで歩いたあとは、いつもの場所に座ってノートを広げる。海で自分と対話するのである。海風で毒を払いながら。

しばらくノートにいろいろとダウンロードして、気が済んだので、街に戻って昼食を取ろうかなと思った瞬間、電話が震えた。浜辺で電話を取るとは思わなかったので、落としてしまう。チームでしょ、チームなんだから休みの人を使わなくても良いでしょ、と思いながら、1時間ほど緊急対応することになった。こちらは完全に休暇モードなので、脳みそがついていかない。これも毒払いか、と思ってなんとかこなした。疲れ切ったのでホテルにチェックインしたあとは、寝てしまう。しかも日が変わった時間まで寝てしまう。すると夜中の３時に家のトイレがつまったという電話が入る。水のトラブルの業者さんになんとかしてもらうまで、電話をつないでおいた。起きては寝てを繰り返し、何度目かの夢の中で、超有名アイドル2人が僕の名前を呼び、「このあいだはありがとねー！またよろしくねー！すごくよかったよ」と大声で叫んでいた。僕は何かについて褒められていた。それだけがプレゼントだったようなバースデー前後であった。