はやてのにっき

ハヤテノコウジの日常。

8月19日(水)駆け回る

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蝉の声がだいぶ弱くなってきた夏の午後、僕はデリでお弁当を買って、ビルの谷間の空きスペースで食べることにした。ビルといえども環境を重視しているようで、背の高い木が並び、センスの良い花々や緑が植えられている。変則的な夏休みを過ごす子供たちが、そのスペースを走り回っている。ただ走り回っているのか、鬼ごっこをしているのか、全くわからない。彼らが弁当をほおばる僕の前に来たらどうするか、という想定をしておく。想定すれば実現しないかもしれないし、仮に起きても「想定していたし」と言えるのだ。想定は素晴らしい。ということで僕は静かな食事を楽しむ。しかし後ろで、公開ビデオチャットが始まってしまったので、僕は少し歩くことにした。アスファルトの上は、生涯を全うした蝉や、足早に巣に戻る蟻たち、人間からおこぼれをもらおうとする雀の陣地だ。ちょっとだけお邪魔します。都会の隙間自然を観察したあとは、エアコンがキンキンに冷えているオフィスに戻る。全員マスクで無言の空間、ときどきアルコール容器を押す音だけが響いている。

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